
意外に明るい林間 清々しい遊歩道
地の植生に気配り 市民グループの管理
鎌ヶ谷市から市川方面へ延びる幹線道路・木下街道から一本右手にはいると住宅の向こうに緑が見える。「藤原市民の森」だ。喧騒を避けるように、歩道にかかる木陰のトンネルをくぐって森へ入った。
森とはいえ、中は意外に明るい。落葉高木のエノキやイヌシデ、常緑広葉樹のシラカシなどが並び、視界がいい。幹の間から遠くの木が見え、森が遠くまで続くのがわかる。
木々の根元には、様々な野草が咲いている。今の時期は、薄紫色のギボウシ。ほかにノコンギク、シュウメイギク、ハハコグサ、ヨナメなどキク科が群生。その横に「自生する植物を大切に育てています。持ち込まれないように」と看板が立つ。地域の植生に合った緑地の保全がうれしい。 市民グループにまかせた管理には、しばしばこうした気配りが見える。
森の地形はゆるやかな起伏のすり鉢状。手入れの行き届いた遊歩道をウォーキングする人々が絶えない。途中雨が降ってきたが、木々の葉が適度な雨避けとなり、だれも歩みを止めることなく散策を続けている。樹木や植物は雨を歓迎し、人には傘となる。自然の仕組みは、何ともうまくしたものだ。
鳥がツタをかいくぐり、枝から枝へじゃれ合っている。「ホーホケキョ」。春は、たどたどしかったウグイスのさえずりが上手になってきた。鳥にとっても雨風をしのげる豊かな森はありがたい。
落葉低木のシロヤマブキ、キョウカノコ。まだ鮮やかさを残すアジサイに、イヌザクラ、アオキなど中高木の緑もまぶしい。黄緑色の実をつけたのはエゴノキ。
コナラ、クヌギにも青い実がたっぷり。茶色くドングリとなる秋が楽しみだ。秋、赤い実をつける小高木のマユミもある。秋が待ち遠しい花はほかにも。ヤブランは紫の花をつける。
面積約2万平方b。92年に市が借り上げ、毎月2回、市民が手入れをする。かつてはアズマネザサが生い茂った見通しの悪い森だった。10年以上の月日をかけ、人と鳥が集う森になった。
【交通】東武野田線馬込沢駅西口より西へ徒歩15分。法田中隣り。
(06/07/15号)
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