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読み聞かせから原画展まで
子どもと大人に伝える本の魅力
本の読み聞かせ活動30年
船橋市地域文庫連絡会
船橋市内では、母親たちによる「地域文庫」活動が活発だ。その文庫で活動する人たちが集まって1975年に発足したのが、「船橋市地域文庫連絡会」。30年以上に及ぶ地道な活動が認められ、昨年、文科省から「子ども読書活動・優秀実践団体」の表彰を受けた。読み聞かせやイベント開催のほか、活字離れが進む大人への啓発活動にも取り組んでいる。来月に迫った恒例の「絵本の原画展」に向けて余念がない会の活動を追ってみた。
「さてさて、次は誰かな?」
子どもたちは、まだめくられていない絵本のページに期待を抱く。
「あ!」。
現れたゾウの絵を指さして歓声をあげた。
「こんな笑顔に支えられてきた」とメンバーの1人、川津敏子さん。
川津さんの活動母体は「たんぽぽ文庫」。ほかにも夏見台団地集会所の「なつみだい文庫」や松が丘公民館の「エルマーおはなしの会」、船橋ハイツ自治会の「なかよし文庫」など、船橋市地域文庫連絡会には11文庫が集まっている。
連絡会が発足した75年当時、市内の公立図書館は西図書館だけ。書店にも児童書は少なかった。そこで、各地の文庫が情報を交換し合い充実した活動を目指した。
当時、文庫活動の中心となったのが、団塊世代の団地の若い母親たち。60年の前原団地を皮切りに、高根台、習志野台、夏見台、金杉台と市内には次々とマンモス団地が完成、集会所などは、母親たちが共に子育てをする場となっていた。
連絡会は、情報交換と同時に、各地での読み聞かせや講座を企画してきた。そして88年から年1回ほど開催してきたのが、「絵本原画展」。東京都内など各地のギャラリーへ出向き、出展交渉するなど、準備には2年を要することもあった。
今年は「降矢なな絵本原画展」(8月17日〜9月2日・船橋市民ギャラリー)。1時間100円で友達になるという現代を風刺し話題となった『ともだちや』(作・内田鱗太郎、偕成社)の作者だ。ほかにも、『まゆとおに』(福音館書店)など、明るい色づかいの絵で人気が高い。
「原画から伝わってくるパワーが、絵本を手にとるきっかけをつくる」と大槻明子代表は同展の意義を語る。
児童書の不足を補おうと始まった地域文庫活動は今、活字離れが進む社会の啓発活動へとその意義を変化させ息の長い活動を続けてきた。
「30年前よりも必要とされているかもしれない」。大槻代表の言葉が現代の読書事情を物語る。
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