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海老川環境軸研究会
水、森、田んぼ…市民団体力合わせ

地図の中心に里山残そう

地図の真ん中に里山を残そう―。そこは船橋市内を流れる海老川の源流。斜面林が谷津田を囲み、林道は住民らの散歩コースでもある。ただ近年は、宅地開発や交通量増加に伴う道路建設の要望など、里山の保全はままならない。「いまこそ手をつなぐとき」。今年7月、環境団体による共同の「海老川環境軸研究会」が動き出した。研究会発足のきっかけとなったのは、里山に隣接する馬込霊園への新規墓地の計画。「市民要望の高い」(市環境衛生課)5000基の合葬式墓地だが、「建設によって、周辺交通の現状から谷津田をつたうアクセス道路新設が懸念される」(同研究会・小森努さん)。同課によると墓地の建設計画は、今年度実施設計、09年度開設予定。渋滞に悩まされる周辺自治会からはすでに、交通を分散させる道路建設の陳情が出されている。
  研究会に参加するのは、遊休地での田んぼ作りやホタル観察などを行う「金杉谷津田の会」、海老川浄化に取り組む「とんぼエコオフィス」、森の保全を担う「みちくさ」など。都市環境として金杉地区を研究する千葉工大の面々も参加する。活動のスタンスは「源流の環境が流域、そして東京湾に影響する」だ。
  市民に田んぼを貸す「マイ田んぼ」、休憩ベンチの設置、水質浄化のための水草投入、森の観察や清掃…。それぞれの活動と並行して研究会では、行政とのやり取りや里山保全の必要性を市民に周知させることに取り組む。
  たとえば、霊園へのアクセス道路に関しては、新設の必要性の話し合い、自然への影響が少ない方法の模索などを官民で進めたい考え。来月18日には、「広聴会」を企画していて、海老川流域環境の現状や保全活動についての説明、研究会からの保全手法の提案を一般公開する予定だ。
  「金杉谷津田の会」によると、今年里山で確認できたホタルは300匹。田んぼ作りを始めて、徐々に増えているという。観察会には、親子連れや里山を懐かしむ大人が参加し、心和ませた。設置したベンチでは、谷津田で活動する市民や散歩の人の会話が弾む。
  57万都市の中央にある山里の風景。斜面林の開発が進む今、研究会では、人々に育まれてきたこの自然の役割をあらためて問う。
(2006/9/23

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