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東中山湧水地保存会
野菜洗い場から癒しの池へ次代に引き継ぐ地域の泉
湧き水生かして地域に憩いの場を―。昨年度末、船橋市内6ヵ所目の湧水池「二子浦の池」が東中山1に整備された。葛飾湧水群の1つで、国道14号から路地を入ってすぐのところ。歩いて3分ほどのところには、98年に整備が終わった「二子藤の池」がある。都市化で一度は荒廃した2つの泉。今、役割を変えて残るこれらの池は、近隣住民による「東中山湧水池保存会」(藤田和功会長)が管理する。 
「野菜を洗ったり、田んぼの水に使ったり…。特に農家の生活にはとても身近な場所だった」と藤田会長は、昭和30年代後半ごろまでの湧水池について話す。池の脇に積み重なったカブとニンジンのコントラストは今も鮮明。毎年春の大掃除「溜さらい」は近所総出で、泥をかくために水を吸い上げると、ウナギやコイが現れたという。「魚屋に売れば、懇親会が出来た」とも。
やがて開発が進み、まちの風景から田んぼが消え、畑も徐々に少なくなって、湧水池には泥がたまり、ゴミが捨てられていった。使命を終えたいくつかは、公園などとして埋め立てられたが、「自然の恵みは、市街化した今も重要な役割がある」。地球温暖化への懸念や「ゆとり」が求められる風潮の中、地元の声が、97年度からの湧水池の保全・再生整備事業を後押しした。
事業は計画段階から市民が参画する行政との協働。「二子藤の池」はその先陣で、保存会は、この整備に合わせて誕生した。メンバーは、当時町会長だった藤田会長をはじめ、池近くの住民など約10人。現在、2つの池の清掃や水の湧き具合など日常的な見守りを担う。
池の周りには遊歩道や看板が設置され、きれいになった水の中には、生き物がすむ。
久しぶりに晴れ間が見えた先週末、2つの池を訪れると、魚の様子をながめる親子、腰を下ろしてくつろぐ人など近所の人の姿がちらほら。「工事中から完成を楽しみにしていた。水の中の生き物をながめているだけでも心安らぐ」とは、新しい「二子浦の池」に立ち寄った近くのマンションに住む30代前半の夫婦。その穏やかな表情こそ、湧水の新たな役割「癒し」の証明なのかもしれない。(2006/5/27)
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