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千葉工大の地域連携A 
学外へ出て知る現場の課題 解決策探り、自身の役割実感


千葉工大の「地域との連携による工科系キャリア学習支援」は、大学の専門知識を地域に生かす一方で、学生たちの地域参加を促し、地域の様々な問題に関わることで能力の向上を狙う。鎌田元弘研究室では、02年、金杉台地区で始まった環境改善活動に参加。農家、団地、戸建て、とそれぞれに住環境の異なる住民たちの交流に学生たちはどうやって立ち向かったのだろう。
  旧来からの農地、71年に完成した団地、その周辺に増えて行った戸建住宅。金杉台地区は、首都圏の住宅地の人口増の縮図を見るようだ。しかし、同地区に限らず新興住宅地に欠落しがちなのが地区全体のコミュニケーション。
  02年度、鎌田研究室は金杉台地区の緑あふれる環境を生かそうと開催された「エコシティーセミナー」への参加をきっかけに、同地区との交流が始まった。農家で寝食をともにするなど地域に愛着を持った学生たちは、セミナー終了後も、同地区の街づくりに関心を持つようになった。そこで見えてきたのが、農家と団地の高齢化など地区の課題。それまで疎遠だった農家・小中学校・団地・戸建住宅の3つのコミュニティーの交流を図ることで、解決の糸口が見つからないか。そのために必要なのが「地域の利害を超えたコーディネーター」の存在。学生たち自らがその役を買って出た。
  あるとき、小学校から「子供たちに稲作体験をさせたい」との申し出が農家にあった。とりあえず了承は得た。しかし、学生たちには「釈然としない部分」があった。農家の本当の気持ちはどうなのか、ただしてみた。すると引退している父と後継者の息子とではわずかな意見のズレがあった。
  せっかくの体験授業もこれでは継続に疑問が生じると判断した学生たちは代替案を出した。バケツでの稲作だ。後継者は「それぐらいだったら」と田んぼの土を分けてくれた。そうした出会いが信頼を生んだ。次の年からは、田んぼでの稲作を快諾してくれた。
  こうした過程は学生たちに、地域内の交流におけるコーディネーターの重要性を認識させることになった。地域情報を察知する能力、それぞれの思いの強さの判断、代替案の提案、地域の時間軸の調整の大切さ―そのいずれもがコーディネートに欠かせない要素であることを学生たちは体験で学んだ。
(2006/3/18

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