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花咲から始まった 竹宵の会
ご近所さんの心つないだ 森林保全の新たな発想
竹行灯を用いた催しが、昨年から、習志野市内の数ヵ所で開かれている。仕掛け人は花咲在住の3人の「ご近所さん」。発起人である尾曽昭雄さん(62)の森林保全活動に端を発する取り組みだが、優しい竹灯りが、住民の交流を促す癒しの場を演出している。
「竹宵の会」。中心メンバーがそう呼ぶ集いの場は、昨年5月、尾曽さんの自宅で始まった。材料は竹と和紙、灯りはロウソクと電球。シンプルだが、尾曽さんと和紙ちぎり絵作家の妻・律子さん(57)で飾った庭は、口コミで集まったご近所さんを幽玄の世界へと誘った。
もともと尾曽さんが模索していたのは、竹の新たな利用価値。夫婦でNPO・地球緑化センター(東京都中央区)の活動に参加し、森林整備などに関わってきた。そこで耳にしたのが「竹害」。所有者の高齢化などで手入れが行き届かなくなった竹林は、密集して光を遮り、生態系を壊していく。ザルやカゴなど、昔のように竹が利用されなくなった今、妙案はないか。
「竹宵」の2回目は同8月。アウトドアに詳しい片岡哲雄さん(66)、ボランティア活動に積極的な大井久子さんが加わり、ご近所30軒ほどで借りている家庭菜園に竹行灯300本を灯した。情報は口コミで広がり、当日は150人ほどが住宅街の一角に集まった。
「盆踊り以外でこんなに人出があるなんて…」。夕涼みを兼ね、みんなしばらくその場を離れなかった。柔和なロウソクの灯りの中にいくつかの輪が出来、住民たちのたわいない会話が始まった。
花咲はサラリーマンが多い「移民の街」。特に平日の昼間などは、行き交う人が立ち話する光景もまれ。閑静な住宅街だが、例外なく高齢化が進むこのまちで「住民の心が通う環境づくりは課題だった」。自治会運営にも携わる尾曽さんはそう話す。
11月の3回目も同じ畑。地元フルート奏者の生演奏、お酒や片岡さんの得意料理はさらなる演出だ。取り組みはその後、尾曽さんの友人を通じて、クリスマスの谷津や袖ヶ浦にも広がった。
今後は、「四季折々に街を飾りたい。春はサクラの開花に合わせて」。思うがままは、ご近所だからこそ。
昨年50周年を迎えた花咲のまちは、現在約1800所帯。現役時代は、家の回りさえじっくり見渡す機会を逸したが「地域で支えあって生活を楽しみたい」と片岡さん。
(2006/1/28)
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