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学生たちのまちづくり 最終回
千葉工大学工学部建築都市環境学科
篠宮大輔さん

■プロフィール しのみやだいすけ 生まれは松戸市。高校から船橋市内に住む。テーマは「広域連携で取り組む地域の現状と課題〜千葉県北西部の駅勢圏を対象として」。この春から不動産系建設業で働く。

駅圏内の市境の連続性いかに

 「駅は地域の玄関口」ともいわれる。多くの駅前には商店街があり、その地域の人たちと来訪者が行き交い、一つの地域を形づくる。その駅周辺の一体感も、ときに「行政境」が妨げとなる。舗装の種類、駐輪場の価格、タバコのポイ捨て条例など、「ここまではいいが、あちらからはだめ」というのだ。だが、人の生活圏は地図上で引かれた行政境を越えて広がっているもの。そうした行政境を持つ駅周辺地域地域の課題を探ろうと、本紙エリアを含む千葉県北西部の該当した47駅を篠宮大輔さんは調査した。

 松戸市と市川市の境にある、北総線松飛台駅南口を降りると、行政境がはっきりと分かる。歩道に置かれた違法駐輪が、ある場所を境にまったくなくなるからだ。
  「同じ駅なのにどうして?」
  駅には様々な人が行き交い、在住市の枠を超えて地域性が育まれるもの。駅周辺の景観や環境の美化活動が、新たな地域のコミュニティを生んだり、商店街の活性化につながる、と篠宮さんは考える。
  そこで篠宮さんは、駅が一つの地域性を持つ範囲を「駅圏内」とし、駅から半径500b圏内に行政境のあるものを調べた。その結果、県内首都圏に近いベッドタウンといわれる北西部の全駅299駅の約20%にあたる47駅は「行政境」にあった。
  行政境でちぐはぐが起きている理由の一つが「『マスタープラン』の違い」と篠宮さん。各市は、まちの目指す方向性を示す地区別都市計画を策定している。
  例えばJR下総中山駅圏域では、船橋市は「にぎわいのある駅と門前町の歴史ある景観を活かしたまち」と商業地域としてとらえている。一方、法華経寺側の市川市は「江戸川の自然を活かしアートふる・ハートふるなまち」と住宅地が中心。そのため、途中で舗装のレンガが途絶える箇所があるのだ。
  その壁を上手に乗り越えている地域もある。
  JR津田沼駅南口の、船橋市と習志野市の市境だ。70年の南口区画整理を端に「前原商店会」と「津田沼1丁目商店会」の協働関係が始まり、今では夏の祭礼やクリスマスイルミネーションなど一体で取り組んでいる。
  しかし「そうした駅ばかりではない。駅の重要度が各自治体で異なると『一体感』を持ちにくい」と篠宮さん。
  新京成鎌ケ谷大仏駅は鎌ケ谷市では「近隣商業拠点」だが、船橋市では特に指定はない。そのため駅を降りてすぐの街道沿いはにぎわうが、交差点を東側に折れた船橋市内に入ると、街道ほどのにぎわいはない。
  「こうした問題を解くカギは住民参加」と篠宮さん。JR下総中山駅では船橋側と市川側の商店街と住民が協力する「下総中山まちおこし役場」が市境を越えた活動を展開している。
  「住民間の取り決めが行政区を越えたまちの連続性をつくる」、そんな感想を持った。


 








 

 

 

 

 

 


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